ダイヤモンドの4Cとは?各グレードの優先順位

2.ダイヤモンドを選ぶ
品質評価国際基準“4C”

婚約指輪の選び方02

お二人にとってかけがえのない特別な贈り物である「婚約指輪」。

これからの生涯を共にする婚約指輪は、心の底から満足のいくもの、贈られた方も満足するものを選びたいものですよね。そのためには婚約指輪に相応しいダイヤモンドを見極める目が必要です。
このページではダイヤモンドの目利きのためにまず知っておきたい、品質のグレードやその評価基準となる“4C”について、その概要をご紹介します。

ポイント

1.世界中で用いられているダイヤモンド品質評価基準 = 4C

ダイヤモンドの品質を評価する基準として、1950年代にG.I.A(米国宝石学会)が開発した“4C”という品質評価基準が国際的に使用されています。4Cとはダイヤモンドの品質を表現するための基準であるCarat(カラット=重さ)・Cut(カット=輝き)・Color(カラー=色)・Clarity(クラリティ=透明度)の4つの要素を表した用語。そのため各頭文字を組みわせて“4C”と呼ばれています。
この4Cの組み合わせが、ダイヤモンドの品質と価値を決定します。

[ダイヤモンドの品質評価国際基準] ダイヤモンドの4C
4Cとダイヤモンドの価値について詳しく見る

2.4Cの構成要素カラット・カット・カラー・クラリティ

大きくてハイグレードなダイヤモンドは、希少性が高く高価で誰もが憧れる存在です。
「価格は抑えたいけれど、クオリティにもこだわりたい」そんな時はダイヤモンドの価値を決める、4Cの各要素のグレードとその評価システムに注目してみましょう。仕組みを知り各要素のベストバランスを見出すことで、お二人に最もふさわしいクオリティのダイヤモンドを選ぶことができます。

Carat:カラット 重さ

カラットは宝石全般の重さを測る際に使われる重量単位のことです。
1.0ct=0.200gと定義されています。
ダイヤモンドは、1907年のメートル条約で定められたメートルカラット単位で計算します。

※画像は実際のサイズとは異なります。

カラットチャート

大きなダイヤモンドは小さなダイヤモンドより原石が少なく、より希少価値が高まります。しかし、大きさと価値の評価は単純な足し算の差異ではありません。例えば、1個1.0ctのダイヤモンドと10個まとめて0.1ctのダイヤモンドを比べた場合ダイヤモンドの重量は同じですが、1個1.0ctのダイヤモンドの方が希少性が高いため何倍も高い価値をもちます。
また、カラットは4Cの中で最も見た目の違いが分かりやすい基準でもあります。

カラットについて詳しく見る
Cut:カット 輝き

カットはダイヤモンドの美しい輝きや煌めきを決定づける要素です。
ブリリアンス・プラスが取り扱うダイヤモンドに付属する鑑定書に記載されるグレードは、以下の通りです。鑑定機関によって鑑定書に記載されるグレードの種別は異なります。

▼天然ダイヤモンドの場合 カットチャート天然ダイヤモンドの場合 ▼ラボグロウンダイヤモンドの場合 カットチャートラボグロウンダイヤモンドの場合

※ブリリアンス・プラスが取り扱うダイヤモンドの中で、IDEAL評価を採用しているのはラボグロウンダイヤモンドのみとなります。
※ラボグロウンダイヤモンドは店頭のみでのお取り扱いです。

カットグレードのIDEAL(アイデアル)とは
IDEALは鑑定機関IGI(国際宝石学会)と、GCAL(宝石鑑定保証研究所)が採用しているグレードであり、
カットグレードの中での最高位を指します。
※GIAではIDEALというグレードを採用しておらず、相当する品質はGIAの最高位であるグレードExcellentの範囲に含まれます
ラウンドブリリアントカットとその他のカット

婚約指輪のダイヤモンドに多く用いられる「ラウンドブリリアントカット」は、ダイヤモンドに注がれた光を最も効率よく光学的に反射させる形として考え出され、カットグレードが定められている唯一の形状(シェイプ)です。他のシェイプにはカットグレード以外の評価基準が定められています。
カットは4Cの中で唯一、人の手による精巧で芸術的な職人技が必要とされ、分析にも高い技術が求められます。

ラウンドブリリアントカットとは
カットについて詳しく見る
Color:カラー 色

カラーはダイヤモンド自体の地色を表します。

カラーチャート

ジュエリーに使用されるダイヤモンドのほとんどは、色評価がカラーレス(無色)やニア・カラーレスのものですが、少しの色味の差が価値に大きな影響をもたらします。科学的にも純粋で不純物のない本当に無色なカラーレスダイヤモンドを最上位とし、色味が薄くなればなるほど価値が高まります。

GIAのD~Zのダイヤモンドカラーグレーディングシステムでは、基準になる照明と観察条件下で、カラーグレードの基準となるマスターストーンと色を比較することでカラーを測定します。この色の差は大変微妙なもので、素人目で判別できないのはもちろんの事、日常光源下だと専門家でも識別が大変困難です。

カラーについて詳しく見る
Clarity:クラリティ 透明度

クラリティはダイヤモンドに含まれるインクルージョン(内包物)とブレミッシュ(疵)の相対的な少なさを表します。

クラリティチャート

※ラボグロウンダイヤモンドはVS1からのご用意となります。
※ラボグロウンダイヤモンドは店頭のみでのお取り扱いです。

インクルージョン(内包物)とは、ダイヤモンドが地中で形成される際に混入した他鉱物の結晶などの異物、あるいは裂け目や割れ目といった結晶構造の歪みを指す用語です。インクルージョンの位置によっては、ダイヤモンドをカットし研磨した後にも残ってしまう場合があり、ダイヤモンドの外観に影響を与えることがあります。ブレミッシュ(疵)はダイヤモンド表面の擦り傷や欠けのこと。先ほどの内包物がダイヤモンドの表面に達してブレミッシュになることもあります。
この2つの要素を併せて「クラリティ特徴」と呼び、ダイヤモンドの透明度を評価する要素となります。

クラリティについて詳しく見る
もっと詳しく

希少性と美しさがダイヤモンドの価値を決める

4Cそれぞれの基準で評価しているのは、宝石の定義でもあり価値基準でもある「希少性」と「美しさ」です。

4C評価基準
希少性、美しさ
宝石の定義
希少性、美しさ、硬さ

例えば、カラット重量の大きなダイヤモンドを得るためには、希少価値の高い大きな原石が必要です(カラット評価)。また、ほとんどのダイヤモンドにはイエローやブラウンの色味が付いているため、無色のダイヤモンドは希少価値が高まります(カラー評価)。
他にも、内包物や傷が少なく質のいいダイヤモンド原石は希少(クラリティ評価)。さらにそこから決められた美しい輝きを得るようダイヤモンドを上手くカットするには高度な技が必要で、原石の多くの部分を犠牲にする必要があります(カット評価)。

このように4Cそれぞれで高い評価を得るダイヤモンドは、必然的に価値が高く美しいものになります。

小さな原石<大きな原石
悪いカットのダイヤモンド<良いカットのダイヤモンド
黄ばんだダイヤモンド<無色のダイヤモンド
傷の入ったダイヤモンド<透明なダイヤモンド

ブリリアンス・プラスお薦めの選び方

2c+2Cという考え方

ダイヤモンドを評価する4Cの中でも、肉眼でその違いが判別しやすいものはカラット(重量)とカット(輝き)です。
カラットは見た目そのもの。大きなダイヤモンドを目の前にするとその輝きと迫力に魅了されるはずです。カットが高評価のものであればダイヤモンドの繊細な美しい輝きを存分に楽しめます。対してカラー(色)とクラリティ(透明度)は見た目にも違いを見分けるのが難しい要素です。
※カラットは重量を表す単位ですが、大きさの指標であると考えていただいて問題ありません。

ダイヤモンドを選ぶ際には優先順位を付け、まず見た目に分かりやすいカラットとカットに重点を置き、次にカラーやクラリティのグレードを決めていくことをお薦めします。これが“2C+2C”という考え方です。

4Cの歴史

GIA

ダイヤモンドの品質基準には、非常に長い歴史があります。カラー・クラリティ・カラットに関しては、2,000年以上も前にインドで確立された最古のダイヤモンドグレーディングシステムが基礎として使われています。
4Cを考案したのは米国の宝石小売商であったRobert Mouwad Shipleyです。Shipleyは1931年に宝石業界発展と正式な教育研修を提供する目的でGIAを設立、1940年代初頭に4Cというシステムを考案しました。

Shipleyはダイヤモンドの特徴を表す4Cの要因を覚えやすくするために、ダイヤモンドの価値を評価する用語をカラット・カラー・クラリティ・カットに統一し、4Cという用語にまとめ上げました。最も古い4Cに関するGIA教材が1949年に作成され、その後国際命名法への採用、2005年のGIAカットグレーディングシステムの導入を通じ、米国宝石業界の専門用語として定着していきました。
現在ではダイヤモンドの品質を表す4Cは、世界中でダイヤモンドの価値を判断する普遍的な用語として欠かせないものになっています。

ダイヤモンドの品質 4C を証明する「鑑定書 : ダイヤモンドグレーディングレポート」について詳しくみる

公正厳密な判別のために

鑑定の様子

4Cは熟練のグレーダーが最新の専門機器と高度な専門知識を用い、初めて正しく判別できるもの。そのため専門知識の無い一般の方々が日常環境下で4Cの品質を判別することは不可能です。エキスパートでも日常環境下では専門機器無くして正確な鑑定はできません。