6. カット

カットがダイヤモンドの輝きを決める。

ダイヤモンドカット

※ラウンドブリリアントカット側面図

ダイヤモンドの輝きや煌めきを決定づける一番大切な要素は“CUT : カット”です。
カットがダイヤモンドの生まれ持った美しさを引き立てます。
最適なプロポーション、フィニッシュ(仕上げ)の要素であるポリッシュとシンメトリーが、
ダイヤモンドから光が放たれているような輝きや煌めきを生み出します。

婚約指輪(エンゲージリング)などで最も多く使われる人気の高いカットスタイル「ラウンドブリリアントカット(58 面体、キューレット面を除くと 57 面体)」は、ダイヤモンドに注がれた光を、最も効率よく光学的に反射させる形として考えだされました。「4C」で品質評価基準が定められている唯一の形です。

ダイヤモンドの“カット”は、しばしばその形状(シェイプ)のことと思われることがありますが、カットグレードとはファセット(カット面)や角度がどのように研磨されたのか、ダイヤモンドと光がいかに相互作用するかを評価するものです。

カットグレード

ダイアモンドの輝きを決めるカットは、
プロポーション、ポリッシュ、シンメトリーの3つの要素を総合的に5段階で評価します。

  • Excellent(エクセレント)
  • Very good(ベリーグッド)
  • Good(グッド)
  • Fair(フェア)
  • Poor(プア)
ダイヤモンドカット

- フィニッシュ(仕上げ)の2つの要素 -
ポリッシュ(研磨状態)とシンメトリー(対称性)も同じ 5 段階で評価されます。

カットグレードの要素 ダイヤモンドカット

ブリリアンス+では、カットグレードがエクセレント(Excellent)のものに限り、仕上げの要素評価と、ハート&キューピッドのパターン認定の有無の3段階に細分化して評価しています。Good評価以上のダイヤモンドを取扱っております。

ハート&キューピッド

ラウンドブリリアントカットを特殊な観察装置を用いて観た時に、クラウン側に対称性を持った 8 つの「矢形」とパビリオン側に対称性を持った 8 つの「ハート形」の光学的現象パターンを観察することができるものがあります。
これが「ハート&アロー™」あるいは「ハート&キューピッド™」と呼ばれるもので、婚約指輪のダイヤモンドではプロポーズでハートを射止める輝きとして人気があります。一般的にこのようなパターンを示すダイヤモンドカットは、プロポーション以外にも光学的に考えても対称性が非常に優れているため、多くは GIA カットグレードでもベリーグッド以上に入ります。

ハートアンドキューピッド

ブリリアンス+がお取り扱いするカットグレード

3EX H&C : トリプルエクセレント ハートアンドキューピッド

カットグレード(カット総合評価)、ポリッシュ(研磨状態)とシンメトリー(対称性)の3 つの要素全てがエクセレント評価で、ハート&キューピッドのパターン認定のもの。最高格付けグレードで、ブリリアンス+の婚約指輪では一番選ばれている品質です。 ※3EX について、鑑定書では、「3EX」と表記はされておりません。CUT、Polish、Symmetryの 3 つが“Excellent” と表記されています。 ※カットグレードとポリッシュ、シンメトリーの全てが Excellent でハート&キューピッドのパターン認定がされていない“3EX : トリプルエクセレント”のダイヤモンドは EX : エクセレント(ノーマルエクセレント)のカテゴリーでご購入頂けます。

H&C EX : ハートアンドキューピッド エクセレント

カットグレードがエクセレント評価で、ポリッシュとシンメトリーのいずれか、もしくは双方がベリーグット評価で、ハート&キューピッドのパターン認定のもの。

EX : エクセレント(ノーマルエクセレント)

カットグレードがエクセレント評価で、ダイヤモンドを美しく輝かせる、光学的に非常に優れたカットグレードです。見た目はでは、上位の 3EX H&C や H&C EX と遜色は無いグレードです。

VERY GOOD:ベリーグッド

カットグレードがエクセレントに次いで理想に近いダイヤモンドに与えられる評価。光を取り込みエクセレントにも遜色ない輝きを放ちます。

GOOD:グッド

内部に取り込まれた光の多くを反射するグレードです。一般的に多くのジュエリーに使われカラットや透明度、色を犠牲にせずに予算の範囲内で購入したいお客様にはお値打ちです。

Buyers Guide : カット

「輝くからダイヤモンドは美しい」
ダイヤモンドで最も魅力的なのは、キラキラと煌めく輝きです。

ブリリアンス+で一番のカットグレードの人気は 3EX H&C ですが、Excellent 以上であれば、肉眼でも 10 倍の拡大鏡でもその違いは殆どわかりません。Very Good のカットグレードは、世界中の多くのジュエラーでも婚約指輪の品質としてお薦めしていますので、十分に美しい品質です。

婚約指輪の品質としてまずは Very Good 以上を、ラウンドブリリアントカットの最大の魅力である、細やかで力強い煌めきをお求めの場合は Excellent カット以上をお選びください。

カットグレーディングシステム

ダイヤモンドの全般的なフェイスアップの(テーブル面を上にして見た)外観、輝きの要素である、“ブリリアンス”(白色光の反射)、“ファイアー”(色のきらめき)、“シンチレーション”(ダイヤモンドを動かした時に現れる明暗と光のフラッシュや煌めき)、パターン(ダイヤモンドの明暗面コントラスト)の組み合わせによるプロポーションを総合評価します。

ダイヤモンド業界では以前から、一部のプロポーションの範囲や組み合わせが、光の効果をより向上させる事が広く知られてきました。

しかし、カット評価の世界基準として用いられる“GIAカットグレーディングシステム”では、高度な3Dコンピューターモデリングによる3,850万以上に及ぶ大量のダイヤモンドデーター分析により、プロポーションのごく一部の範囲や組み合わせ要素、比率だけではなく、光学的に計算されたプロポーション全体のバランス、目に映る見た目の“美しさ”に対する人間の感覚を融合して評価判断をするようになりました。

カットグレーディングでは研磨されたダイヤモンドのファセットの寸法や角度、外観状態、それらが互いにどのように美しさに関係するかということが重要とされます。
※GIAカットグレードには、Ideal(アイディアル:理想的な、最良の)などの名称やその比率はありません。

カットの総合評価は GIA

カットグレーディングシステムを基準とし、下記条件、範囲のものに適用されます。

  • ・標準的な “ラウンドブリリアントカット” (ファンシーカットの評価は行いません)
  • ・クラリティ(透明度)グレード : FLOWLESS から I3 まで。
  • ・カラーグレード : D から Z まで
※ブリリアンス+の鑑定書付きダイヤモンドのカットグレードは、GIA カットグレーディングシステム、もしくは、GIA カットグレーディングシステムに準拠した AGL カット基準(宝石鑑別団体協議会)を基に決められており、各鑑定機関の鑑定書には、“カットグレードの決定には、GIA FacetwareTM Cut Estimator データベースを使用しています。”のコメントが明記されています。

カットグレードの良いダイヤモンドは、重さを優先させることなく、美しい輝きを得るために原石を惜しみなく磨き上げてつくられたものです。
綺麗に正確にカット(研磨)されたダイヤモンドは、卓越した技術と職人技の賜物です。
カットの良し悪しはダイヤモンドに注がれた光がそれぞれのファセット(カット面)とァセットが構成する角度により反射して目に映る光の量に影響を及ぼします。
この反射光が輝きの魅力を左右します。

ダイヤモンドカット

カットの良し悪しと光の屈折と反射。美しい輝きのためには惜しみなく磨き上げられる。

ダイヤモンドを見た目の大きさや重さだけを優先して削り取る部分が少なくなるようにカットすると、直径だけが広く薄っぺらなものや、逆に直径は小さくパビリオンなどが大きく重さだけが大きいものに仕上がってしまいます。

その場合、見た目やカラット数が大きくなっても、ダイヤモンドに通る光が上手く反射しないため、輝きに著しく影響がでてしまいます。エクセレントカットの様に上質なカットのダイヤモンドに仕上げるためには、石を削り取る部分が多くなるためダイヤモンドの貴重性が高まります。

ダイヤモンドの輝きの特性

美しくカット(仕上げ)されたダイヤモンドの輝きにはいくつかの特性があります。

  • ・ Brilliance(ブリリアンス):輝きと呼ばれる白色光の反射
  • ・ Fire(ファイアー):色の煌めき
  • ・ Scintillation(シンチレーション):ダイヤモンドを動かした時の明暗パターンと光のフラッシュや煌めき
  • ・ Pattern(パターン):ダイヤモンドの明暗面のコントラスト
Brilliance(Brightness): 輝き(ブライトネス)
ダイヤモンドを正面から見た時に、内部外部のファセットから反射されてみえる白色の光のことをいいます。最良にカットされたダイヤモンドは、そのサイズや色、クラリティ(透明度)が同等であっても、カットの質が悪いものより明るくなります。 一般的に、ダイヤモンドが明るければ明るいほど、そのグレードは高くなります。
Fire(Dispersion): ファイアー (ディスパージョン)
ダイヤモンドに入射した白色光がダイヤモンド内部で屈折反射を繰り返し、スペクトルに分散された虹色のことを示します。ダイヤモンドをライトの下で動かすと赤、青、黄色、オレンジ色の煌めきが確認できます。ダイヤモンドは光の分散度と屈折率が非常に高く調和がとれたファイアーが特徴で分散度は 0.044 です。
Scintillation :(シンチレーション)
シンチレーションはダイヤモンドの煌めきと模様の組み合わせのことです。ダイヤモンド、照明、観察者のいずれかが動いた時、ファセットから閃光またはきらめきが生じます。このキラっと光るフラッシュ効果をシンチレーションといいます。Excellent グレードの細かいシンチレーションは独特で美しく魅力的です。
Pattern :(パターン)
パターンとは相対的なサイズ、カット面の配置、ならびにダイヤモンドの内外部反射から生じる明暗エリアのコントラストのことです。 鮮明でシャープな外観で、薄暗いエリアが少ないパターンになるには、明暗エリアに十分なコントラストが必要になります。

エクセレント(Excellent)カットグレードについて

カットグレードがエクセレントのダイヤモンドは、他のグレードと比べると非常に明るく、明暗のバランスのよいコントラストを示す整ったパターンが現れ、鮮やかで繊細な最良の反射が見られます。
一方で、グッドやプアなどの下位グレードになると、カット面の明暗のコントラストにもバラつきがあり反射や細やかな輝きもぼやけて暗くくすみなどが見られます。

ダイヤモンドから放たれる白色光の輝き(ブリリアンス)と、鮮やかな虹色の輝き(ファイアー)、ダイヤモンドあるいは観察者が動く際に現れるキラキラとした煌き(シンチレーション)、シャープな明暗エリアのコントラストの整い(パターン)が最も高いカットがエクセレントカットの特徴で、ダイヤモンドを最も魅力的に輝かせます。
エクセレントカットの基本的なプロポーションの組合せは、ダイヤモンドの直径に対して62〜52%台のテーブルの広さとクラウン角度 33.5〜34.5 度、パビリオン角度 40.8〜41.4 度と数値的に決められています。
しかし、テーブルの広さは範囲内にあるが、他の要素との組み合わせしだいでは、エクセレントより下のグレード(Very good 以下)になることもあります。
また、キューレットサイズとガードルの厚さがダイヤモンドの外径に対して、見た目以上に重量を持たせていたり、薄すぎるために損傷の危険性ある場合には Very good 以下のグレードになる場合もあります。

プロポーションがダイヤモンドの輝きを決める。

プロポーションはダイヤモンドの輝きを決定する上で最も重要な役割を果たしています。プロポーションが歪だと、うまく光が反射せずクラウンから入りパビリオンへ(上から下へ)と通り抜けてしまいダイヤモンドは暗く輝きも損なわれ魅力も劣ります。優れたプロポーションで良好な研磨が施されたダイヤモンドは、光を有効に反射し、明るく色鮮やか、きらきらと美しく煌めきます。

カットグレードレファレンスチャート

“カットグレードレファレンスチャート”は、ラウンドブリリアントカットの評価に必要な測定箇所の最小最大範囲を示しています。各範囲を外れた測定値はダイヤモンドのカットグレードを下げる要因となります。
但し、GIAカットグレーディングシステムは条件合致方式ではなく、各パラメーター値の組み合により評価がきめられるため、許容値に入るテーブル広さ、クラウンとパビリオン角度の組み合わせであっても、カットグレードがプロポーショングレードと一致しない下位評価になることがあります。

EXCELLENT VERY GOOD GOOD FAIR POOR
全体の深さ(%) 57.5-63.0% 56.0-64.5% 53.0-66.5% 51.9-70.9% 〜51.9% または 70.9%〜
テーブル広さ(%) 52-62% 50-66% 47-69% 44-72% 〜 44% または 72%〜
クラウン角度 31.5-36.5° 26.5-38.5° ° 22.0-40.0° 20.0-41.5° 〜20.0°または41.5°〜
パビリオン角度 40.6-41.8° 39.8-42.4° 38.8-43.0° 37.4-44.0° 〜37.4°または 44.0°〜
クラウン高さ(%) 12.5-17.0% 10.5-18.0% 9.0-19.5% 7.0-21.0% 〜 7.0% または 21.0%〜
スターの長さ(%) 45-65% 40-70% Any value Any value Any value
ローワーの長さ(%) 70-85% 65-90% Any value Any value Any value
ガードル厚さ 薄い-やや厚い 極めて薄い-厚 い 極めて薄い-非常に 厚い 極めて薄い-極めて 厚い 極めて薄い-極めて 厚い
ガードル厚さ 2.0-4.5% 0.0-5.5% 0.0-7.5% 0.0-10.5% 0.0- >10.5%
キュレットの大きさ 無し-小さい 無し-普通 無し-やや大きい 無し-非常に大きい 無し-極めて大きい
研磨 EX-VG EX-Good EX-Fair EX-Fair EX-Fair
対称性 EX-VG EX-Good EX-Fair EX-Fair EX-Fair